「スケジュールを組むときは、失敗・挫折・サボりをセットにするべき」
…という面白い結論を提示しているのが「倒れない計画術」です。
膨大な研究データを元に、夢・目標・長期のプロジェクト・旅行のスケジュール…と、どんなことにでも応用できる計画テクニックが詰まった内容の濃い本です。
デンジ
今回紹介する本の内容
失敗・サボりを想定して計画を立てる

「計画術」と聞くと、無数のタスクを次々と処理する神テクニックを教えてくれるのかな…と思ってしまいがちですが、本書で語られる内容はむしろ逆。
タスクの処理方法ではなく、まずは「失敗・挫折・サボりをいかに回避するか」という内容に焦点を当てているのが特徴です。
- スケジュールに余白を作る重要性
- 最悪の状況を想定して動く計画術
- 全力でサボる日を作る「チートデイ」
世に溢れている計画術の本は、小手先のテクニックは教えてくれても、「なぜ失敗するのか?」については放置されていることがほとんど。
デンジ
人間は未来を都合よく考える生き物
スケジュールが破綻する原因は、「時間の見積もりが甘かった」「もっとできると思っていた」など、未来への甘い希望から発生する場合がほとんどです。
人間は未来の計画に対して自分の都合良く解釈してしまう「計画錯誤」という性質があり、達成までの期間や難易度に関わらず「まぁ、うまくいくでしょ!」と調子にのってプランを組み立ててしまうものなのです。
よくありがちな失敗パターン
- スケジュールをパンパンに詰める
- 全て最速で終わる前提で予定を組む
- 一つでも失敗すると総崩れになる計画
…とはいえ、失敗のメカニズムに関して詳しく書かれた本は少ないので、ある程度は仕方がないこと。
だとすれば、「最初から失敗する前提で計画を組んじゃえばOK!」…というのが本書の核心部分になります。
失敗するメカニズムをきちんと理解し、失敗を回避するスケジューリングを学ぶことが一番の近道になります。
デンジ
数値化・具体化できる目標を立てよう
失敗の予測に加えて、目標達成を阻害するもう一つの要素が「目標のあやふやさ」です。
スケジュールが破綻してしまう人の多くは、達成までの過程とゴール設定が曖昧なまま動き出してしまいます。
目指すべきゴールの場所わからず、達成のためにすべき行動も分からない…何も指標がない状態でさまよってしまえば、気力が尽きるのも時間の問題です。
そんな問題点を全て解決できるのが、現時点で最強の目標達成法「MACの原則」です。
「MACの原則」に必要な要素は、以下で紹介する3つの項目です。
計画を立てるときに、これらの要素を満たしているかを細かく見ていけば、計画全体の破綻を解消することができます。
目標達成の基準が数値化されており、達成・未達の測定をできること。
A…(アクショナブル)行動可能性
目標達成までに必要な行動が明確で、行動と道筋を具体的に説明できること。
C…(コンピテント)適格性
目標を達成することで、自分の価値観が満たされる状態になっていること。
デンジ
目標達成に重要な要素は「価値観」
「MACの原則」の中でも、多くの人が抜けがちなのが「価値観」です。
価値観とは、自分の人生において常に追求し続けたい理想のこと。「将来の夢」「人生のテーマ」のように言い換えるとイメージしやすいかもしれません。
デンジ
目標は達成したらそれで終わりですが、価値観は終わりがなく、常に追求するべき理想のことです。
わかりやすく比較
目標 | 価値観 |
---|---|
彼女を作る | 好みの女性と楽しい日々を過ごす |
弁護士試験に合格する | 法律の知識で困っている人を助ける |
副業で月10万円稼ぐ | 会社の収入に頼らず生活をする |
目標達成の先に目指すべき理想を常に見据えておかないと、計画倒れが発生する確率が上がってしまうということです。
自分の目標に自信を持てなくなったら…
- 「自分がなぜこの目標を立てたのか?」
- 「目標を達成することで、本当に理想に近づくのか?」
ということを、しつこく自問自答してみるのが良いですね。
デンジ
挫折しない計画術を実践しよう

以上、「倒れない計画術」のざっくりレビューでした。
ライフハック系の分野で様々な本を出版されているDaiGoさんですが、シリーズの中でも特に実践的で分かりやすいテクニックが詰め込まれています。
本書では計画を成功に導く無数のテクニックが紹介されていますが、著者も語っている通り、一番重要なのは「自分で試すこと」です。
デンジ
計画術の詳しい内容はこちら